【緑内障】目の病気についてまとめる by NHK今日の健康 パート2
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緑内障について
画像引用:http://ur0.biz/CAAk
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緑内障は白内障と並んで知られている目の疾患です。
白内障の場合は「水晶体に不溶性タンパク質が蓄積する」事によって水晶体が濁り、視野が段々とかすんでいく疾患でした。
一方の緑内障の場合は「視神経」が圧迫・障害される事によって「視野が欠ける」現象が起こり、進行と共に失明に至る疾患となります。
中途失明の原因は実は緑内障がTOP
僕も初めて知ったのですが、日本における中途失明の原因は
- 緑内障:21.0%
- 糖尿病網膜症:15.6%
- 網膜色素変性:12.0%
- 加齢黄斑変性:9.5%
と実は一番多いのです。
- 40歳以上では20人に1人
- 60歳以上では10人に1人
の割合で発症する疾患となります。
視野が欠けても気付きにくい。
画像引用:http://ur0.biz/CAAk
ここは重要なポイントです。
緑内障は「視野が欠ける」という非常に明確な症状が出てきます。
「それならすぐに気付くのでは?」と誰もが思うと思いますが、実際は相当進行した状態になるまで気づかない事が多いのが緑内障。
その理由は「両目での補正」にあります。
僕達人間は「左目」「右目」で別々に捉えた像を脳で補正しあって「一つの像」として認識します。
片側の視界に「欠損」があったとしても、もう片方の視界で正常な像が捉えられている場合は「補正」がかかり、問題が無いように認識されてしまうのです。
ですので、
- 左右の目に同じ欠損が存在する
- 左右いずれかの目の「特有の領域」に欠損が存在する
といった状況でない限り、両目での視野には欠損が映りません。
これが緑内障が中々自覚されない理由です。
視野が欠ける理由について
画像引用:http://ur0.biz/CAAk
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緑内障の本質は
「高くなった眼圧によって視神経が圧迫、障害される」
というものです。
眼圧は本来「眼球の形状維持」の役割を持っており、適度な圧に調整されています。
その調整役は「房水」と呼ばれる液体で、水晶体と角膜の間の空間に貯められており、随時産生・排出による調整循環が起こっています。
この房水の量が増えすぎてしまい、眼圧が上昇、視神経と硝子体の間にある視神経乳頭が圧迫されてしまい神経が障害されるのです。
やっぱり眼圧上昇が問題になる訳です。
緑内障の3つのタイプ
緑内障には大きく分けて3つのタイプがあります。
※後に突然出てくる「隅角」とは房水を排出する水門だと考えてください。
- 隅角が閉じていて眼圧が高い。
- 房水が過剰に溜まっている。
- 隅角は開いているが、周辺組織が目詰まりを起こして眼圧が高い。
- 房水が過剰に溜まっている。
- 隅角が開いて、眼圧が正常
- 実は日本人の緑内障の7割がこれ。
日本人の緑内障の7割が
- 「眼圧は正常」
- 「隅角も開いていて目詰まりも無い」
という状態であれば、何だか緑内障は眼圧が原因じゃないのじゃないかと思いたくなってきます。
一応、解釈としては
- 「視神経の圧迫閾値には個人差がある」
- 「日本人の視神経の圧迫閾値は低い」
という事だそうです。
となると正常眼圧って個人差が「非常に大きい」という事なのでしょうか。
詳しい調査・分析が欲しいなと思います。
現時点では
眼圧正常での緑内障の発症理由はわかっていない
という事だそうです。
緑内障の治療について
画像引用:http://ur0.biz/CAAk
緑内障の治療についてですが、その目的は
「眼圧を下げる」
事になります。
その選択肢としては
- 眼圧下降治療(点眼薬)
- レーザー治療
- 手術
の3つがあります。
基本的に隅角が開いているのであれば点眼薬での対応が可能のようで、仮にそれで効果が不十分な場合はレーザー治療を追加する、といった状況に応じての選択になるようです。
隅角が閉じている場合は手術を選択するケースが一般的なようです。
障害された視神経は戻らないが進行を遅らせる事に意義がある。
緑内障によって障害を受けた視神経は元には戻りません。
ですが、点眼薬等の眼圧下降薬によって将来の失明を最大限先延ばしにできる事は意義が大きいです。
緑内障の進行を可能な限り遅らせて、豊かな人生を送る事。
それが緑内障治療の目的だと考えましょう。
治すではなく「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」の向上です。
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