【大人のADHD】ADHD 注意欠如・多動症を知る by NHK 今日の健康 パート2

ADHDは大人にだってあるものです。


画像引用:http://urx.mobi/E5ND

「ADHDは子供の病気」「ADHDは子供の発達障害の一つ」といったイメージが定着している様ですが、実際はそうでもありません。

大人にもADHDはあります。

ただ、その割合は現時点では非常に低く、

2.5-3.4%

という数値です。

ただし、この数値を鵜呑みにするのは危険です。

  • ADHD専門の医師が少ない
  • ADHDを前提に診察をしている医師が少ない
  • 診断を下せる、下す医師が全国的に少ない

こういった背景から「本当は大人のADHDと診断されるべき患者さん」が正しい診断を受けずにいる可能性が高いです。

また「ADHDは子供の病気でしょ」と考えて診察を受けていない人も多いと思われます。

どちらにせよ、潜在的な大人のADHD患者は全国的に多いと考えるのが妥当でしょう。

大人のADHDの発症のタイミングについて

大人のADHDはいつ発症するのか?それは個人差が激しいので一概には言えませんが、良くあるケースとしては以下の通りです。

  • 幼少期から症状は継続していた
  • 新卒時、初めての社会生活の中で出てきた
  • 中間管理職となり仕事場の人間関係や環境がガラリと変わった

幼少期からの症状が大人になっても継続していた場合は「大人のADHD」というより「子供のADHD」が大人になっても継続しているという事ですので新たに発症したという訳ではありません。

大人のADHDにありがちなのは後者のケースです。

新卒時のADHD発症は「新しい環境にスムーズに適応ができない」という「環境の変化」と「人間関係」への適応障害の可能性が大きく見られます。

中間管理職のADHD発症の場合は「プレイヤーからマネージャーへの役割変化にスムーズに移行できない」というこちらも「環境変化」と「人間関係」の変化への適応障害の可能性が大きく見られます。

どちらの場合も「新しい環境でのスタートがスムーズにできなかった」という可能性が高いのです。

つまり、大人のADHDは外部環境の変化に伴うストレスによっておこるケースが多いと思われます。

ある意味、子供も大人もADHDは同じ様な気がしますね。

ざっくりいうと「うまく馴染めていない」事が引き金だと。

大人のADHDの症状・特徴は?


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大人のADHDの症状は子供のADHDとそれ程大差ありません。

ただし、子供ではないので症状を理性で抑え込む事ができるという点があります。

その為、ADHD症状のうち

「多動性と衝動性」

に関しては「症状としてはあるけど、理性で抑える」事で表には出てきません。※辛抱するのでストレスにはなっている。

ですので大人のADHDは多動性と衝動性以外の症状が出てきます。

大人のADHDで多いのは「注意力散漫・集中力の欠如」


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「多動性と衝動性」を理性で抑え込める大人の場合、主に出てくるADHD症状は

「注意力の散漫・集中力の欠如」

です。

いわゆる「不注意、物忘れ」が仕事上で多くなる訳です。

多くの人が「1つの仕事」ではなく「複数の仕事」を抱えて同時進行で取り組んでいると思います。

その「業務管理」が疎かになったり、まとめておいていた資料を何処に置いたかを思い出せなくなったりなどの「うっかりミス」が連発するのが特徴です。

ただし、現代の多くのサラリーマンがそうですが「過剰業務で回っていない」というケースも十分にあるので、単純に

  • 物忘れが激しい
  • 業務管理が抜けている
  • 資料をすぐに失ってしまう。
  • 資料の置き場所をすぐに忘れてしまう
  • 集中力が続かない

といった症状が出ていても、それがすぐに「大人のADHD」になるとは限りません。

それはもう完全に「オーバーワーク」による神経症と言えるでしょう。

ADHDは個性なのか?

ADHDと診断をされた患者さんは確かに多くの点で「社会性に欠ける」と判断される要因があります。

ですが、それはあくまで「日本的な集団生活において」という前提があっての事です。

現に、ADHD患者の中には人並外れた才能の持ち主が沢山います。

  • 自分の意思を貫徹する強い意志力
  • 失敗を恐れない前に出る行動力
  • 批判を恐れない軸の通った意思
  • 目的を達成するまで諦めない意思
  • 状況に左右されない強靭な心

ここまで書いたら気付くと思いますが「アスリート・起業家・経営者」タイプが非常に多いのです。

会社の社長、特にベンチャー企業の社長等は「朝令暮改」が当たり前で、言う事もコロコロ変わります。

更には子供の様な振る舞いも多いです。

それが全て大人のADHDとは言いませんが、大人のADHDに当てはまる人の多くは「道を切り開く」タイプの人に多いのも確かです。

そういう意味では、大人のADHDとは既存の日本社会の枠では収まらなくなった新しい日本人の性格なのではないかと思います。

職場でトラブルが起こるのは一般社員の話。

大人のADHDの職場でのトラブルは殆どが一般社員の話です。

役員、社長レベルになるとその「欠点を補うスタッフ」が周囲に揃っており、社長や役員は自分の仕事に集中できる環境にあるからです。

つまり、ADHDの症状で職場でトラブルを抱えている人は「適材適所」をされていない可能性が高いです。

その人の輝ける場所を用意すれば獅子奮迅の活躍を見せてくれるはず。

大人のADHDの治療法は?


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ADHDの症状は「一部の脳の働きが十分ではない」からとされています。

ただ、それを「病気」と取るか「個性」と取るかの判断が非常に難しいところです。

僕個人としては「個性」として捉えています。

ADHDの場合は「できない事」ばかりに注目が集まっていますが、一方では「凡人が束になっても叶わない」レベルの「得意とする事」があるケースが多いです。

ならばADHDの人程にできていない僕たちは別の病気という事になるのか?そういう話になってしまうんですね。

脳だって全員が同じ程度の働きをする訳ではありません。人によって個人差があるでしょう。

この「自分と違う事を許さない・認めない」という風潮は日本には特に強い印象を受けます。こういうの良くないと思うなぁ。。

話が逸れましたので戻します。

ADHDの治療は二本柱からなる

ADHDの治療法は大きく分けて二つ

  • 「薬による治療」
  • 「心理社会的療法」

からなります。

基本的には「現在の生活上で起こっているトラブル、障害を如何に解決していくか」を前提にした対策が練られます。

治療1:薬によるADHD治療


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薬によるADHDの治療は以下の通りです。

メチルフェニデート:脳の活動を活発にする精神刺激薬。中枢神経刺激薬ともいう。※徐放製剤とは薬効が長く継続されるように工夫された薬。つまりは徐々に溶けていく。

アトモキセチン:非中枢神経刺激薬。ノルアドレナリンの再取り込み阻害を行う事で血中濃度を高める。※劇薬

ADHDは神経疾患とされるようになっていますので、神経伝達物質の調整を行う事で改善を促す治療になります。

解説担当の医師の説明によれば「自分の臨床としては効果は劇的な人が多い」という事ですが、薬で生理現象に強制介入しているので効果があるのが普通だと思います。

問題は薬の投与無しに同じ状態を維持できるかどうかです。

治療2:心理社会的治療


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薬ではない治療法は主に「教育」となります。

  • 【心理教育】
    • ADHDという疾患を学ぶ事。
    • ADHDを理解した上で患者である自分をコントロールする訓練をする
    • 社会生活に適した行動を取る訓練をする
  • 【行動療法】
    • 認知行動療法という名前が一般的
    • 模範的な行動を学び、行動を訓練する
    • 少しずつ自分の行動・習慣を変えていく
    • 物事の考え方・受け止め方を変えていく事も

つまりは「社会生活の練習」を行うという事です。

少数派の人間が多数派の中で生きていく為には何が必要か、どうすべきか。その為には多数派の価値観を学ぶことが必要だという事ですね。

とても大切な事だと思いますが、見方によっては「ADHDとされる人の個性」を削ぐ形になりかねないので慎重に進めていく事が必要です。

ADHDという疾患で区別するより「違いを受け入れてくれる社会」になって欲しい

今の日本は「自分と同じ」であることをとにかく重視する社会に感じます。

ですが実際は色々な個性の集まりが社会です。

多数派がよしとするルールに適応する訓練も現実的な解決策としては重要なのですが、根本的な問題解決としては社会自体の「懐の深さ」がより重要になると思います。

少数派、違う考え、価値観を受け入れるだけの余裕を持った社会と人間が多くなればADHDという疾患も生まれてこなかったかもしれません。

「1人1人は違う」と高らかに謳う国ですが、その違いを余り大きな物差しではまだまだ認めていないのが実際のところだと思います。

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